AIが予測する将棋の勝率は、一手で変化して逆転することが多々ある。実際、藤井三冠は過去の棋戦で何回かその数字を逆転してきた。一日目終了時の藤井三冠の58%は逆転される可能性があるのか。

AIも所詮人間が作ったものだ。AIは、人間が過去の棋戦のデータをすべてインプットしてつくられて6憶手も予想でき、人間の能力を遥かに凌ぐ。だが、三冠の能力は、過去の騎士の誰よりも勝るように、AIの能力にも勝る部分があるのではないだろうか。過去に三冠がAIの予測に反し逆転したのは、AIの予測が間違っていたのかもしれない。三冠は終始一貫して、自分の手が間違っていなかったと確信しているようなところがあった。三冠がAIの数字を逆転して勝つ可能性は高いが、竜王が逆転する可能性は低いのではないか。三冠の中盤から終盤にかけての能力は際立って高い。

もっとも、58%:42%では早計に結論は出せない。将棋は一手で逆転するゲームなのだ。

藤井三冠が挑戦する竜王戦第2局、1日目終了…豊島竜王が1時間51分の大長考する場面も
読売新聞オンライン
___  将棋界の最高棋戦で、豊島将之竜王(31)に藤井聡太三冠(19)(王位、叡王、棋聖)が挑戦する第34期竜王戦七番勝負(読売新聞社主催、特別協賛・野村ホールディングス)第2局が22日、京都市の世界遺産・仁和寺で始まり、午後6時、豊島竜王が43手目を封じて1日目を終えた。

 3年連続となる同寺での竜王戦。初の竜王位を狙う挑戦者が2連覇中の豊島竜王に先勝し、本局を迎えた。先手の豊島竜王は序盤、▲6六角~▲7五角の新構想で臨んだ。藤井三冠の△7四歩が強気の一着で、ここで豊島竜王は1時間51分の大長考の末、9筋の歩を突いた。藤井三冠が相手陣に△9七歩と打った局面で、豊島竜王が38分考えて封じた。